保険診療の「切らない治療」をめざす子宮筋腫治療専門クリニックです
いままで開腹手術で行われていたケースでも,子宮鏡手術が可能な場合があります.
筋腫だけ取る従来の手術は「子宮を切り開いて筋腫を取り出し,切った子宮を縫い合わせて閉じる」という方法でしたから,正常子宮筋層がダメージを受けます.これは,腹腔鏡手術でも同じことです.
子宮鏡手術は,腟から入れた内視鏡で筋腫を確認しながら,先端の電気メスで筋腫だけを削り取ります.手術の翌日に帰れて,数日で仕事も再開できます.
おなかを切らない.子宮を切らない.子宮を縫うこともないので痛みがないのです.
子宮鏡を用いて子宮の内側から筋腫だけを削り出します.
おなかも子宮も傷つけず,術後の痛みがほとんどありません.
子宮腔内にリンゴのように飛び出して発育する筋腫(粘膜下筋腫)をかじり取る手術です.
子宮鏡は子宮口から入れるので,おなかも子宮も切りません.
リンゴかじりむし(カナブン)
写真にポインタを移動すると,
子宮の輪郭(黄線)と
筋腫の範囲(赤で表示)がわかります.
上のMRIは,開腹による筋腫摘出術から15年後に筋腫の再発がわかった方です.
大きな粘膜下筋腫と筋層内筋腫があり,開腹子宮全摘か開腹筋腫摘出をすすめられていました.
ホルモン治療で筋腫の縮小をはかり,子宮鏡手術により93gの筋腫を摘出できました.
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子宮鏡手術QandA
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子宮鏡手術はなぜ普及していない ?
子宮鏡手術は5年ほど前に保険で認められましたが,まだ経験がない医師が多いのです.開腹手術・腹腔鏡手術とは,まったく異なる手術ですので,書物やビデオで見ただけではできません.
子宮鏡手術は,小さな粘膜下筋腫または内膜ポリープを対象として始められました.特に,「有茎性」といって筋腫が茎を持って子宮の内側にキノコ状に飛び出したタイプのものが取りやすいので,このような例が適応とされてきました.
ところが,このような例は数少ないので,このような例だけを適応としていると,大学病院などでさえ年間に10件程度しかないので,指導できる医師がほとんど育たず,なかなか普及しないのです.
帝王切開は「一度メスが入った子宮は子宮破裂が起こりやすい」として次のお産も帝王切開を勧められることが多いのですが,筋腫核出後も帝王切開が勧められます.核出術では,筋層を縫い合わせた傷が治る過程で,子宮と膀胱,腹膜などが癒着することも問題になり,卵管との癒着が起これば不妊の原因にもなります.
最近では腹腔鏡でも筋腫核出術を行いますが,「子宮を切る.縫い合わせる」という点では同じ問題を持っています.子宮鏡手術はこれらの問題がなく,生理が再開すればすぐに妊娠してもよく,原則として帝王切開の必要もありません
対象となる筋腫は,基本的には粘膜下筋腫です.筋層内筋腫で子宮内腔に突出しているタイプも対象ですが,子宮内腔から離れている漿膜下筋腫は子宮鏡ではできません.大きさ,漿膜からの距離(正常筋層の厚さ)により難易度が変わり,手術可能かどうかは執刀医の経験と技術により決まります.
しかし,子宮内腔から離れている漿膜下筋腫は,よほど大きくない限りそもそも手術の必要はありません.子宮筋腫は良性腫瘍ですから,「大きい筋腫がある」というだけで手術しなければならないと言うのは間違いです.患者さん自身が堪えられない症状を自覚していて,他の方法では改善されない時に限って手術が選択されるべきです.
粘膜下筋腫または子宮内腔の変形をきたすような筋層内筋腫は,1cmくらいの小さなものでも,生理の量が増えたり,生理痛が強くなったりします.これらは,今までは核出術または子宮全摘しかないとされてきましたが,開腹または腹腔鏡で行われていた手術が,子宮鏡でできるようになれば痛みははるかに少なく,入院日数もすくなくてすみます.
従来は4-5cmまでの筋腫がが限界と考えられてきましたが,術前に偽閉経療法を行い筋腫を縮小させれば10cm程度の大きなものでも可能になっています.
すぐに妊娠してもよい ? 帝王切開でなくてもよい ?
子宮鏡手術はどんな筋腫でもできる ?
子宮鏡手術 子宮鏡筋腫摘出術 子宮鏡下子宮筋腫摘出術 TCR 粘膜下筋腫 筋層内筋腫